有名女子大も危ない、10年後に消える大学7つのサイン

’24年4月、神戸海星女子学院大学募集停止を発表。女子大の募集停止が止まらない。


@twitter.com/KOBE_KAISEI

『系列校スルー』と呼ばれる、生徒が系列校推薦を選ばない現象が要因のひとつと捉えられていますが、そうでしょうか。郊外、都心関わらず起きる大学閉校現象に迫ります。

系列校スルーされる大学の特徴

生徒に第一志望として選ばれず、系列校スルーされてしまう大学には以下の特徴があります。

  • 小規模である
  • 都心、郊外関係なく交通の便が悪い
  • 単科大学で、他の大学で学べる分野ばかりである
  • 就職率は無難(9割以上ではない)
  • その大学に通ってまで何かを得たいというものがない
  • 定員の充足率が慢性的に低い
  • 部活、学祭、オーキャンに参加する意味が見いだせない

思い当たるフシはないでしょうか。
系列校スルーされてしまう大学は、Youtubeや、Tiktokの宣伝動画、インスタにもあまり力が入っていません。酷くなるとHPの情報さえ更新されていないのです。

周辺に同じ様な大学がある場合、他の大学の方が校舎が新しかったり、教授が親切であれば、そちらの方に生徒は流れていきます。就職率が高ければ尚更です。

少子化だけが原因ではない○○の増加が原因

大学側は『18歳の人口が減少した』ことが大学閉校の要因として挙げていますがそうでしょうか。

少子化が始まったのは、バブル絶頂期の’90年代初め。
その一方で大学増設は留まることを知らず、’90年に372校だった大学は、’22年には620校と1・6倍の数になっているのです。

にも関わらず、’00年以降私立大で募集停止になったのは僅か16校。潰したくても諸般の事情で潰せない大学があるのは本音ではないでしょうか。

学校法人は巧く出来ていて、大学そのものが大赤字だとしても系列の幼稚園、中学高校が黒字で大学の赤字を補てん出来るのであれば、傍目にみて潰れそうな大学でも潰さず温存しているケースもあります。
反対に、医療関係の大学が赤字で、系列の病院や介護施設の経営の足を引っ張りそうな場合は、足切りという形で、閉校もしくは学部改変というケースもあります。

平成末期までは、大学が赤字になった場合は、学部を改変し、新たな学部を作り、学生の総入れ替えをするという試みがなされていました。しかしそれでも大学の定員充足率が上がらない大学は決まっています。
文部省は、’22年度以降、定員充足度半分以下の大学について学部新設を認めない方針を固めています。大学数にして30~40あるとみなされる定員充足数5割の大学は足切りに遭う危険性があるということです。

わざわざ大学に通って何を学びたいかを考える

財務危機に陥った大学もしくは、10年以内に潰れる大学になってしまった場合は、生徒が『わざわざ通ってでも学びたい大学』にすることが大事です。

美術系、建築系、農業系、水産系の大学が生き残っているのはニーズに答える形で、生き延びているのです。

慌てて福祉学科や栄養学科、ビジネス情報学科を作ったとしても、生徒の就職先が見つからなければ何の意味もありません。
実際に福祉学科を作って10年で募集停止にした大学もあります。

大学開学の時点で『学生側に通わせたい大学』を作ることが今後の課題と言えるでしょう。

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