【食の中村】中村学園大学の管理栄養士合格率は西日本一なのですか?
中村学園大学は福岡市城南区にキャンパスがあり、北九州では栄養学が有名な私立四年生大学です。
令和4年(2022年)の管理栄養士国家試験合格率は全国2位、西日本1位、年度平均でみても毎年上位にランクインする大学です。
付属の女子中・高等学校、男子校(三陽中・高等学校)、幼稚園2つ、保育園1つがあります。
中村学園大学の前身は1954年(昭和29年)に開校した福岡高等栄養学校(1958年閉校)です。
その後、1957年中村栄養短期大学が開学し、’65年に中村学園大学が開学しました。
’98年に短期大学は短期大学部に名称変更しています。
’14年に学校法人創立60周年を迎え、’17年に栄養科学部フード・マネジメント学科を開設しています。
中村学園大学の学部構成
中村学園大学の学部構成は以下の通りになっています。
栄養科学部
- 栄養科学科
- フード・マネジメント学科
教育学部・児童幼児教育学科
流通科学部・流通科学科大学院
(博士前期課程・博士後期課程)
- 栄養科学研究科・栄養科学専攻
- 流通科学研究科・流通科学専攻
- 教育学研究科・教育学専攻
短期大学部
- 食物栄養学科
- キャリア開発学科
- 幼児保育学科
『食の中村』として有名な中村学園大学
中村学園大学の創立者は、有名な中村屋にカレーを習いに行き、
その味を広めた女性としても有名な方。
九州では『食の中村』と言われるほど、食の総合学園法人を築き
人材をありとあらゆる方面に送る努力をしています。
模擬患者実習や、小児糖尿病サマーキャンプなど身に付く実践を通し、
栄養学を身に着けるのが国家資格合格への近道です。
’17年に出来たフードマネジメント学科は人気かつ高偏差値で名前が知られています。
提携校のハワイ大学に留学すると単位が取れる他、姉妹校の中村調理製菓専門学校との
Wスクールで調理師免許取得も可能です。
中村学園大学は福岡西部地区五大学連携大学の1つです。
福岡西部地区五大学は、九州大学、西南大学、福岡大学、福岡歯科大学です。
学びの幅を自分次第で広げられるのは嬉しいですね。
社会人向けオンライン講座『食MBAリカレント教育プログラム』
中村学園大学では食品卸、食品開発部、飲食店、カフェ店主向けオンライン講座『食MBAリカレント教育プログラム』を開催しています。
『食の中村』と言われた研究結果を活かし、講師陣を揃え、
食産業で活躍する上で知っておくべき3つの領域『食マネジメント』『食技術』『食文化』について
について事例を交えながら学べる学べるオリジナルの教育プログラム。
学生だけでなく、社会人への具体的な学びの場が用意されている所も良いです。
オンデマンド配信なので、社会人に学びやすいのが特徴です。
中村学園大学の入試概要
中村学園大学の入試概要は以下の通りで、検定料は32000円です。
- 総合型選抜
- 学校推薦型選抜
- 一般選抜
- 共通テスト
- 編入転入学
- 社会人・外国人選抜
総合選抜は学科試験なし?ほぼ合格?
総合選抜は出願が8月末の専願ですが、論述試験もしくは小論文、面接、書類選考なので、
学科試験がなく、実際の募集人数よりも多めに合格者が出ています。
©nakamura-u.ac.jp
こちらが令和5年度の総合選抜の合格者数ですが、募集人数よりも合格者数が多く、
出願者のほぼ全員が合格しているのが判ります。
併設校からそんなに来ない?学校推薦選抜?
学校推薦型選抜の募集は、公募制50名・併設校制12名以内・指定校制28名(栄養学科)と、
併設校からのエスカレーターは3分の1です。
基礎学力(英語、国語)、小論文、グループ面接、調査書(推薦書含む)で合格が決まります。
一般選抜は、理系型と文系3科目型と選べる
一般選抜は理系型(選択科目:国語、数学(数学Ⅰ・Ⅱ、数学A)、理科(化学基礎、生物基礎)から1つと、コミュニケーション英語)と、
文系3科目(選択科目:国語、数学(数学Ⅰ・Ⅱ、数学A)、日本史B、世界史B、地理B、政治経済から1つとコミュニケーション英語から選べます。
流通経済に行くなら文系3科目、フードマネジメントなら理系型がお勧めです。
一般選抜はフードマネジメント以外は80名以上の募集人数なので、
併願校としてもお勧めです。試験会場は福岡キャンパス他、北九州・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島・沖縄でも行われます。
フードマネジメントは募集人数は35名な上、高校で化学と生物を学んでいることが条件になります。
中村学園大学のデメリットは?
強いて言えばデメリットと言えば栄養学科に特化している事でしょう。
最寄り駅の別府駅からすぐの所にあるキャンパスですが、栄養学科のキャンパスは駅から近いのに対し、
流通学科のキャンパスは歩いて10分近くかかります。
また人気のゼミには学生が集中するので第五希望まで出す学生もいるということです。
第一希望が通った学生にとっては楽しい学生になりますが、希望が通らなかったり、思った通りの就活ができなかった
学生にとっては、そうでもない学生生活になるかもしれません。
学ぶことが多いというのは卒論がキツく大変で、国家資格対策をしている時期と被るということも挙げられます。
スケジュールを自主管理できて積極的に動ける学生が勝ち組になる傾向になるようです。
映画『はなちゃんのみそ汁』の、はなさんは中村学園大学に在籍
がんで母を亡くした5歳の少女が、母との約束を守ってみそ汁を作る『はなちゃんのみそ汁』。
映画になった実話を覚えている方も多いのではないでしょうか。
はなちゃんのお母さん・千恵さんは25歳だった’00年乳がんがみつかり手術と抗がん剤治療を経た後、’03年に、はなさんを出産。
ガンが再発しても『ひとりで生きていけるように』と、千恵さんは、はなさんに、みそ汁のつくり方だけでなく、洗濯物の干し方など簡単な家事を教えていた。
’08年にガンが再発した千恵さんは33歳で亡くなり、はなさんの父・信吾さんは’12年に闘病記『はなちゃんのみそ汁』を出版、映画になりました。
映画の『はなちゃん』こと安武はなさん(’22年現在19歳)は、中村学園大学、栄養科学部フードマネジメント学科なのです。
そこに行き着くまでには、様々な経緯がありました。
周りの心無い人たちは、はなさんの事を『母親を亡くしても健気に自分の人生を生きている』と考えず、『みそ汁』でイジるばかり。
取材をうける度『周りの大人は私の嫌がることばかりする』と哀しくなったと言います。そんな中思い出したのが母・千恵さんの料理に携わった管理栄養士。
食に関わる中村学園の女子高に通っていた冬、父信吾さんの腎臓病が悪化し自宅で倒れた。食べることは生きること。
第一志望というフードマネジメントに合格した、はなさん。暖かく見守りたいですね。
いかがでしたでしょうか。
食を通じて九州に多くの人材を送り出してきた中村学園大学。
管理栄養士では圧倒的に病院関係が多く、教育面では学校、幼稚園が多いですが、その他にも地域密着の就職先が沢山ありますので魅力的な大学ですね。