カナダのワーホリは甘くない!Fラン卒→カナダのトラック運転手になるかも
ワーキングホリデー先として学生に人気が高いカナダ。
- 公用語が英語で発音が明確
- フランス語が流暢ならなお良い
- ワーホリの定員枠が6500人で8~9割が受かる
- 語学学習なら半年
- 就労なら1年滞在可能
- 30まで申し込める
など、フレシキブルな条件が重なり、憧れを抱いている学生も多いと思います。はたまた海外への永住をめざし、就労後にカナダの永住権を所得する為、ワーホリを活用しようとする方もいらっしゃるかもしれません。
留学サイトは『成功者』の話しか掲載しませんが、本当の所はどうなのでしょうか。
カナダは人口の4分の1が移民
カナダは人口の4分の1が移民です。
新型コロナで一旦減ったものの、’25年以降は年間50万人以上の受け入れを目指すといいます。50万人以上と言うと日本の政令指定都市の人口です。
大阪市、横浜市、京都市と同じぐらいの移民を毎年受け入れますと宣言しているのですから、移民に対し厳しい制限をする日本と反対です。
50万人も受け入れてくれるなら、日本じゃブラック企業や倉庫、冷凍食品工場で延々と作業していたオレでもカナダじゃ一儲けできるよね、と考えている元Fラン生もいるのではないでしょうか。
それが甘いのです。
50万人の大前提は、カナダにとって役にたつ人材かどうかであり、移民の希望を聞くのではありません。
日本と大きく違うのは、日本は役にたつ人材=誰もやりたがらない仕事という考えです。アジア系の看護学生が卒業後、介護、看護の仕事に回ってますが、円安が続くと、他の国に労働力が流れると考えられます。
日本との大きな違いは、’71年から多文化主義政策を取っているので様々な国の人々を尊重すること、子育てや性的マイノリティに対する理解も早くからある国です。
高学歴=いい仕事につけるのではない
日本との大きな違いは高学歴=いい仕事につけるとは限らないことです。日本で企業の管理職をしていた人や、勤務医だった人が、現地でタクシーの運転手になってしまうこともあります。
この様なミスマッチが依然から問題視されています。
住みやすいというイメージが先行し、日本と大きく違うデメリットも伝えられていません。それは主に以下の通りです。
- 家賃が高い(郊外のシェアハウスでも月7万以上)
- 保育料が割高
- 食料品は日本の1.5~2倍の価格
- カレッジに通うだけでは就職できない
- カレッジの単位が取れず帰国する人も
- 就職は案外コネ重視
これらのデメリットがある為、現地でいきなり職さがしと永住権獲得は難しいとされています。ただ移住したい、現地で働きたいという気持ちだけではカナダには住めない、働けないのです。
カナダで役にたつ人材かどうかがカギ
カナダで働き永住権を獲得するには、カナダ役に立ち続ける人材かどうかがカギです。
美容師であれば、アジア系の顧客を獲得してヘアサロンを開業すればいいでしょう。
日本人をはじめアジア系の髪質の扱いに慣れている人が手掛ける方が顧客を獲得しやすいメリットがあり、現地で役にたてるとアピールできます。日本では技術が高くても賃金が安く、序列が厳しい業界。アピールする隙はあります。
この様な華やかな職業に就ける人は、ごくわずか。
地方にいけばトラック運転手など、日本と同じ需要しかありません。
中にはネットのいい情報だけ鵜呑みにしてワーホリに参加した為、賃金未払いや詐欺被害に遭う人もいます。
留学や就労ビザ所得の前には、エージェントや大学に相談し、しっかりと情報収集をし、留学中も連絡をとりましょう。