日本学生支援機構がFラン大の学生に奨学金を支給すべきでない理由 / 大学別奨学金延滞額ランキング
大学に通うためには大きな費用がかかります。
大学に通いたいけれど、お金が足りない。
そんな学生にお金を給付・貸与するのが、日本学生支援機構です。
給付型の奨学金( = タダで貰える奨学金)は一般的に優秀な学生しか貰えないので、Fランの学生が支給されることはほぼないですが、貸与型の奨学金( = 低利子・無利子で貸し付ける奨学金)をFラン大生が手にしていることは多くあります。
この日本学生支援機構に対し、インターネット上では「Fラン大の学生には支給すべきではない」といった意見が多く見られます。
実際のところ、本当にFラン大の学生に奨学金を支給しないべきなのかどうか、論理的に検討してみました。
参考:Fラン大学に存在意義はあるのか?国公立大学との費用比較検討
参考:Fラン大学に存在意義はあるのか?専門学校との費用比較検討
●Fラン大生が借りられる貸与型奨学金とは?:
まずこの議論をする前に、Fラン大生が日本学生支援機構から借りている奨学金がどんなものか理解しましょう。
Fラン大生が借りている奨学金は貸与型の奨学金で、これは希望すれば基本的に誰でも受け取ることができます。
簡単にいえば学生ローンで、4年間の学費の全部または一部をローンで借り、卒業してから長い年月をかけて毎月返済していく仕組みです。
この貸与型の奨学金は、他の借金方法(銀行からの借入や消費者金融)と比べて、非常に低利子(または無利子)で学費を調達出来る仕組みです。
●奨学金の延滞率が高いのは軒並みFラン大学生:
そんな超優良借金機関である日本学生支援機構からの奨学金ですが、当然全員が真摯に返済をする訳ではありません。
日本学生支援機構が奨学金の延滞率を発表していたので、延滞率が高い順に並べてみました(「延滞率」は3ヶ月以上延滞している人の割合)。
■奨学金延滞率ランキング(Top 20)
ほとんど全てFラン大学です。
最上位の至誠館大学ではおよそ一割の卒業生が延滞しています。普通では考えられません。
卒業しても良い会社にはなかなか就職できないFラン生は、就職後も生活に困窮し易いことが原因なのでしょうか、奨学金を延滞してしまう確率がとても高いようです。
●奨学金の延滞総額はなんと880億円:
借りたのに返さない人が後を絶たない奨学金ですが、滞納する人は一部なのかと思えば、そうではないようです。
日本学生支援機構に対する奨学金延滞総額は、2017年度時点でなんと880億円にものぼります。
この880億円の金利(年間利回り)を3%とし、この880億円が平均1年間延滞されていると仮定すると、奨学金の延滞は年間約26億円の損害を日本学生支援機構に与えていることになります。
また、奨学金の延滞の8割をFラン大生とすれば、Fラン大生に奨学金を支給したせいで、日本学生支援機構は毎年約21億円の損失を被っていることになります。
また、貸付を希望する学生へのお金は、他の人へ貸し付けた奨学金の返済元本・利子から賄われていますので、Fラン大生の延滞のせいで貸付資金が不足しているとも言えます。
そしてこれらの足りない部分のお金は、なんと私たちの税金から賄われることもあるのです(日本学生支援機構は独立行政法人です)。
こう考えると、Fラン大生に奨学金を支給することに、一般人が反対するのも、ある程度合理的と言えます。
なお、Fラン大生が貰った奨学金を使って4年間どうすごしているかを知りたい方は、こちらもご覧ください。
参考:Fラン大学の実態と授業風景 概論
参考:Fラン大学に4年間通う価値はあるのか?
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