大学跡地の再利用何故進まない?僻地(へきち)に大学建てられるカラクリ説明します
入った大学が最寄り駅から歩いて20分ととんでもなく遠いことはありませんか。
炎天下 大学まで残り4km スクールバスがない
— ベンガル (@KorosukeYT1) June 30, 2022
@KorosukeYT1/twitter.com
スクールバスで5分って聞いたのに入学した後、バスが1時間に1本しかないのを知った時の残念さはありません。
大学の周りが学生寮やアパートは沢山あってもコンビニもスーパーもまばらなのは僻地の大学あるあるです。
毎年学生に沢山入学してきてほしいはずの大学なのに町もしくは市のインフラが整わない理由、
そして大学が撤退した後の跡地再利用が進まないのは何故でしょうか。
この2つ、同じ法律が関係しているのです。
僻地に立ってる理由と跡地利用が進まない理由はほぼ同じ
’80年代から乱立した大学は、国公立や早慶、GMARCH、日東駒専と違いとある法則で建てられています。
殆どの大学が市街地調整区域と呼ばれる郊外に建っているのです。
市街地調整区域を判りやすく言うと、スーパー、ショッピングモール、映画館、マンションなど利便性の高い施設を作らない地域です。
市街地は、駅周辺数Km以内なら商店街、スーパー、家電量販店、ホームセンター、シネコンを作っても良い区分になっていますが、
市街地調整区域は、開発を抑制する区域になっています。
市街地調整区域に建っているものは学校の他になにがあるでしょうか。
市街地調整区域に建てられるものは決まっている
市街地調整区域に建てられるものは主に以下の通りです。
学校が含まれているのですから、法律上(都市計画法(第7条第3項))農地もしくは、緑化公園利用が一番望ましいとされています。
- ゴルフコース
- 野球場
- 陸上競技場
- 遊園地、動物園などのレジャー施設
- 博物館、図書館などの文化施設
- 墓地
- 老人ホーム
大学の近くにグループホームや系列病院がある場合は、スクールバスを日常の足に利用するお年よりがいる可能性もあります。
令和に入って急速化した『看護学部化』あるあるです。
大学のスクールバスに何食わぬ顔で乗ってくる大学関係ない老害何者だよまじで
— ナナネロ◢͟│⁴⁶☀️ (@nananero_n46) October 26, 2016
@twitter.com/nananero_n46
不条理な話ですが、大学のキャンパスが撤退した後はこれらのうちどれかしか活用法は残されていません。
住民の意見も聞かなければいけないので、跡地活用は揉めます。
広々とした見晴らしのよい跡地に住宅も建てられなければ、総合病院も建てられない。
おまけに路線バスも通せない上、墓地か老人ホームしか活用法がないと言われると周辺住民は反対するでしょう。
大学は何故僻地に建てられているの?
建学1世紀と言われる大学は交通の利便性の良い所にキャンパスがありますが、開学ラッシュの時代に建てられた大学は僻地に建てられています。その理由はなんと言っても土地代の安さです。
学校法人というので土地代の安さだけでなく減免措置も加わります。国としては活用法の見つからない僻地を学校法人に入ってもらうことでインスタントに地域活性化につなげようとしていたのでしょう。しかしそれが裏目に出たということになります。
不動産について学べる大学はある?
不動産について学べる唯一の学部があるのが明海大学です。
不動産専門の学部がある日本唯一の大学ですので、これからの日本で必要とされるのではないでしょうか。