身延山大学は面接・書類選考だけで合格しますか？

身延山大学は偏差値上ではFランです。日蓮宗系列のお坊さん大学だからです。

入学定員は推薦15名、総合選抜15名のみ。一般選抜は『ない』も同然。出願方法によっては合否を本人に直接通達という今どきありえない大学です。

それで大学運営なりたつの、と不安になる身延山大学、どんな大学なのでしょうか。

身延山大学は日蓮総本山が運営している

身延山大学は日蓮宗総本山・身延山久遠寺が運営しています。ドローン撮影すると久遠寺に隣接したキャンパスが山の中にすっぽり埋まっているのが判ります。

身延山久遠寺といえば桜の名所としても知られ観光客が泊れる宿坊もありヒーリングスポットとして人気です。『ナニコレ珍百景』にも出ていた大鐘や団扇太鼓でも知られています。

戦後1950年に短期大学として開校した身延山大学は、’95年に4年制大学に改組し、’21年現在は仏教学部のみの単一学部になりました。仏教学部の学部構成は以下の通りになります。

身延山大学の様に宗教法人が自分の宗派の僧侶を育成する為に大学を作っている大学は
高野山大学など他にもあります。

令和の時代、他の宗派の僧侶も育てなければ大学の運営に響くのか、
種智院大学の様に宗派を問わず僧侶育成に努めている大学もあるようです。

何故身延山大学は少数精鋭に務めるのでしょうか。

身延山大学の入試は推薦入試と選抜のみです。付属高校とお寺の後継者で推薦枠が埋まりますので公募推薦は『ない』といっても過言ではありません。

お寺の後継者の推薦入試は実質『親の推薦状と当日の面接』で合格が決まり、後日大学の方から合格の電話がかかってきます。

選抜はA日程（試験日2月上旬）で10名、B日程（試験日2月中旬）で5名合格します。A日程の学科は現国と英語、B日程は小論文です。

身延山大学は選抜で学生を取るより力を入れているのが、社会人枠です。何故でしょうか。

身延山大学には毎年随時若干名、シニア、編入枠で社会人枠を設けています。これは元々日蓮宗であったかどうかは問われません。

大学側もこれをプッシュしていて、大学のHPで合格者の『顔』として宣伝しています。推薦枠が埋まってしまうからといって身延山大学への入学を諦める事はないのです。

1億人大リストラ時代、元Fラン学生にとっていつクビを切られるか判りません。今のうちに将来安泰なお坊さんになっておくのも、Fランリベンジのひとつではないでしょうか。