センター試験を受けた『だけ』で終わる受験生3割?やる意味あるの?
センター試験を『受けるだけ』で出願先は決めない未出願者が全国に3割居たことをご存じでしょうか。
同調圧力で出願先決めたという受験生、反対に冷やかしでセンター試験を受けた高校生。
’90年から続くセンター試験が30年で幕を閉じ一般選抜になりますが大きな欠陥があった事が発覚しました。
現場の在り方、事情を説明します。
センター試験を受験するのは受験生の3割
大学受験の現場をみると、センター試験を受験するのは受験生の3割。
総合選抜(旧AO)や推薦を巧く活用し、滑り止めとして
センターと一般入試を活用するのが当たり前になっています。
Fラン生の親世代は『魔の共通一次とセンターの黎明期』ですので、
親との温度差や考えの違いがあるのは拒めません。
現在の受験生は確実に大学に入ろうとする安定志向を取ります。
大学としても確実に自分の大学に入ってくれる生徒が事前に判る方が
経営上ありがたい話です。
その為大学側がセンターと協力して試験を実施する意識が
薄れているのです。
センター試験そのものが大学の負担に
センター試験は以下の準備が毎年必要になります。
- 約700の試験会場を全国に用意
- 約2万個の専用コンテナで試験問題を輸送
- 全国トータル18万人の試験監督や警備
試験会場を大学キャンパスでは足りず、ホテル、予備校を
借りることも珍しくないので、輸送費や試験監督の人件費もバカになりません。
何故センター試験は役立たずになったのか
センター試験側も『センター試験うけるだけ』という『未出願者』の存在は制度が始まってから判っていました。
試験制度が始まった’90年と、今では『未出願者の内訳』が違うのが
センター試験の調査で明らかになっています。
’90年~’00までは、センター試験をうけても出願すべき大学の選択がなく『センター試験=国公立を受ける人の新しい入試制度』という見解もあり、私立受験者の中には『腕試し』で受ける人もいたのです。
ところが’10年ごろから未出願者の受験層が変わり始めます。
大学全入が始まり、Fランが増加し、センターは役立たずになったのです。
上の様なおふざけが出てくるのも、’10年ごろからでした。
5教科真面目に受ける国公立、Aラン組と、とりあえず受ける人組に
分断されたのは言うまでもありません。
得点の統計処理を30年以上もしていなかった!
センター最大の問題点は、受検者の統計処理を行なわなかったことです。どの地域、どの学校でセンター試験のどの科目が強いのか、弱いのか。
30年以上もの間、毎年毎年問題作って何の分析もしていなかったって事ですよ。
大学全入でFランが生まれたと、センターや世間はやたらバカにしますが、元はといえば、センターの統計をきちんと取らなかった国に問題があるのではと思います。
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