Fランの学生が学歴フィルターで切られる理由

Fラン「学歴フィルターかけるな!やって来たことで評価しろ!」

上記のような意見をFランの学生の方々は良く主張します。

しかしながら、学歴フィルターはすべての企業がかけているわけではないし、学歴フィルターをかけている企業は合理的理由があってやっています

この現状を説明しますので、就職活動のための知識としてぜひ活かしてください。

なお、そもそも論として勉強もやってきたことの一つなので、上記Fラン学生の主張はそもそもおかしいということをFランの皆様は認識してください。

●学歴フィルターとは:

Wikipediaを見ると、学歴フィルターは以下のように定義されています。

就職活動において入社を希望する者を採用か不採用か決める場合に、一定レベル以上の大学に在籍しているかという基準で決めるという事である。

 

これで多くの者はエントリーシートなどといった初期の段階で大学名だけで不採用となってしまうという事であり、どのような人物であろうと良い大学でなければ自身をPRする次の段階には進む事が不可能なわけである。

要するに、一定レベル以下の大学の応募者を受け付けない事を学歴フィルターと言います。

学歴フィルターがある企業に応募しても、一定レベル以下の大学の学生のエントリーシートは捨てられてしまうわけです。

そしてこの現状が受けいられないFラン生が「学歴フィルターはおかしい!」と主張しています。

●学歴フィルターをかけている企業は一部だけ

念のため記載しておきますが、学歴フィルターをかけている企業は一部の大企業やベンチャー、少数精鋭の外資系金融やコンサルくらいです。

中小企業をみれば、ほとんど学歴フィルターはありません。

●人事が学歴フィルターを儲けるわけ

企業の一番の目的は商売をしてその対価としてお金をもらうことです。

従って製造や営業などに人やお金などのリソースを割いており、採用活動に割けるリソースは限られています。

その上、採用を担当する人事にも、他にも仕事があるわけです。

社内広報やPR活動、福利厚生関連など企業によって違いますが、少なくとも採用活動だけ行っている人事は稀です。

にもかかわらず有名企業にはたくさんの志望者がくるため、人事はその全てを対応しきれません。

彼らも忙しいので「できるだけお金や時間をかけず、会社の役に立つ志望者を効率良く採用する」必要があります。

そこで一番参考になるのが学歴です。

人事にとって大学名は、「中学・高校時代にどれだけの努力ができたか」もしくは「どれだけ (勉強などを) 効率的にこなせる頭の良さを持っているか」を素早く簡単に判断するバロメーターになります。

もちろん世の中に例外はたくさんあります。

「Fランや高卒でも仕事ができる」「一流大学でも使えない」。そんな学生や社会人がいるのも事実です。

ですが、1,000人に1人いる優秀なFラン生を逃しても、10人のSラン生と面接してその中から優秀な1人を採用した方が良いに決まっています。

そういった例外をじっくり見極めているような時間やお金は、ほとんどの企業にありません

もしあっても本来の商売に使った方がずっとタメになります。

ですので学歴によって就職が左右されるのは当たり前のことですし、学歴フィルターを設けているほど、しっかりした企業だということができます。

しかしながら同時に、学歴フィルターを設けているというのは、それくらいたくさんの学生が志望してくるという証拠になります。

たくさんの学生の志望がない企業の多くは学歴フィルターがないのが普通ですので、有名企業ばかり狙いすぎなければ学歴フィルターなしで面接に進むことも可能なケースが多いです。

●大企業から内定をもらえるFラン学生が存在することはありえなくはない:

なお、上記のような話題になると「Fラン卒でも一部上場・一流企業に就職した奴はいる」「だから学歴フィルターはないんだ」といった意見が必ずと言って良いほど出てきます。

確かにそれは事実です。何事にも例外はあります。

例えば同じ企業でも、ある採用担当者は効率良く学歴が低い学生のエントリーシートをシュレッダーにかけ、ある採用担当者は時間があったので一部のFラン学生のエントリーシートを目を通してみた、ということもあるかもしれません。

従って大企業から内定がもらえる優秀なFラン学生がいるということはおかしいことではありません

ただ、それがどれくらいの可能性なのかをしっかり認識した方が良いと思うので、実際の数字を見ていきましょう。

●実際に大企業が出している内定学歴別割合検証:

まずは銀行・金融系の会社から。誰でも知っている日本銀行ですが、なんと内定者の50%がAランク以上の一流大学出身者で占められています。それに対してBランクにあたるMARCHが5%、Eランクの日東駒専は1%弱となります。

この時の採用枠が130人となっていますので、Aランク以上が65人以上内定するのに対し、Eランクの日東駒専からは1人、ということになります。つまり大学の学力からすると例外中の例外である優秀な1人のみが学歴を飛び越えて就職できた、ということです。

他の金融系有名企業も見ていきましょう。三菱UFJ信託は一流大学30%、MARCHが15%、日東駒専3%です。野村証券は一流大学22%、MARCHが14%、日東駒専3%になります。

商社系の企業だと三菱商事は一流大学80%、MARCHが2%、日東駒専は0。三井物産は一流大学70%、MARCHが10%、日東駒専からはやはり0となっています。

飲食系企業も見てみましょう。サントリーは一流大学50%、MARCHが8%、日東駒専は0。味の素は一流大学40%、MARCHが30%、日東駒専は2%です。

続いて電機メーカー。ソニーは一流大学54%、MARCHが6%、日東駒専はわずか0.6%。パナソニックは一流大学40%、MARCHが5%、日東駒専は0.5%のみになります。

不動産関連で言えば三菱地所が一流大学82%、そしてMARCH・日東駒専ともに0。三井不動産は一流大学73%、MARCHが3%、日東駒専はやはり0。

最後に自動車メーカー。トヨタ自動車は一流大学42%、MARCHが4%、日東駒専は2%。日産自動車は一流大学36%、MARCHが8%、日東駒専は2%となっています。

ちなみに「日東駒専はあるけど、Fラン自体の内定者数は?」と思われた方、残念ながら当サイトの入手したデータにはその項目すらありませんでした。これは厳しい見方をすると、Fラン大学は就職に関する統計の対象にもならないというようにも考えられます。

確かにどの大学にだって例外的に優秀な人材が居る可能性はあります。しかし日本の全私立大学の4割近くを占めるFランの中から、特定の有名企業に就職できるのは (居たとして) せいぜい1人か2人。これが現実なのです。

世の中の山ほどいるFラン生の中からこういった1人2人になるほど努力をしてきたと言える人に関しては、真剣に大企業を狙っても良いと思いますが、そうでないなら現実を見た方が良いです。

学歴フィルターに文句を言わず、現実を見つめて努力しましょう。

上のFラン生は学歴フィルターで切られるのは諦めて慶応の学生を直接攻撃する方が良いようです。

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