就活で敵なし!『新聞奨学生』の真実をFラン大学卒の新聞奨学生経験者が解説!


就活で敵なし!『新聞奨学生』の真実をFラン大学卒の新聞奨学生経験者が解説!
Fラン大学に入学して大変なことの一つとして、「就職活動」が挙げられます。
ここ数年は「売り手市場」であることから、就職のハードルは決して高くないですが、Fラン大学生が大手企業に合格することは至難の技と言えるでしょう。

そんなFラン大学生が就職活動で、レベルの高い大学と互角に渡り合えるアピールポイントとして「新聞奨学生」はおすすめです。インターネット内を検索すると「体力的に辛い」「職場環境がブラック」などネガティブなイメージが多いこの奨学金制度について、元・新聞奨学生の視点から解説します。

新聞奨学生制度とは?

新聞奨学生制度とは

 

新聞奨学生制度を利用する学生の割合は、学生支援機構が提供する奨学金制度と比較すると圧倒的に少ないです。

しかし、新聞奨学生になって給付される奨学金は「返済不要」です。
4年生コースなら総額400万円コース、450万円コースなどから選ぶことが可能であり、指定された任期を勤め上げると、借りていた奨学金の返済を免除してもらうことが出来ます

経済的な都合で大学に行く費用がない
大学の費用は大学在学中に全て返済しておきたい

そのような方には、おすすめの制度と言えるでしょう。

●新聞配達業務を行う代わりに、返済不要の奨学金が給付される

新聞奨学生は、前述したような返済不要の奨学金を受け取れるメリットと引き換えに、毎日の新聞配達業務を行います。仕事内容は朝刊・夕刊の配達が主業務であり、コースによっては営業、集金などを行うのです。

朝刊配達時間は2時~3時前後にスタートすることから、朝起きるのが苦手な人にとっては辛いと感じるでしょう。

●募集地域は首都圏が中心

新聞奨学生を募集している地域は、主に首都圏が中心です。
東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県の大学に通うために、大学の最寄りの販売店に配属され、働くことになります。

首都圏になるほど、配達は高層マンションやアパートが多くなる傾向にあり、都心から離れると平屋が多いため、配達区域が広がり、1度の配達における移動距離が増加する傾向にあるのです。

特に入学する大学にこだわりがない方であれば、配達の特徴を踏まえた上で働く場所を先に決めてしまうのもおすすめと言えます。

●奨学金とは別に毎月の給与と住む場所も支給

新聞奨学生の魅力は、返済不要の奨学金だけではありません。
奨学金とは別に毎月の給与と、家賃負担がない住む場所の提供もあります。

「大学の学費を賄えたとしても、一人暮らしの出費が賄えない」

そのような悩みも、新聞奨学生制度の利用で解決することが可能です。
両親からの仕送りなどに一切頼らずに、自身の力で大学を卒業したい方にはおすすめの制度と言えるでしょう。

●進学先はFラン大学以外にも様々あり

新聞奨学生を目指す人の進学先は、Fラン大学だけではありません。
専門学校の他に、早稲田・法政などの大学でもこの制度を利用することが可能です。

勉強は出来たとしても、家庭の経済状況が理由で自分が選びたい進路を選べないことは珍しくありません。
そのような場合に、新聞奨学生は大きな力になるかもしれません。

Fラン大学に通っていた元・新聞奨学生のスケジュール

進学先はFラン大学以外にも様々あり

ここまでは、新聞奨学生の概要について簡単に説明しました。
毎日の労働は課せられますが、大学卒業後の学費返済もない新聞奨学生制度は魅力の大きな制度と感じる人も多いでしょう。

その反面、「新聞奨学生は辛い」「新聞奨学生だけはならない方が良い」などのネガティブな意見をインターネットから拾う人も多いはず。

次に、Fラン大学に通っていた元・新聞奨学生のスケジュールをお伝えします。

■AM1:50 新聞店に出社・配達準備
AM1:50分に販売店に出社し、配達の準備を行います。
2時前後にトラックに積まれた当日の朝刊を店舗に下ろした後、新聞にチラシを挟む作業をスタート。
雨が降っている時は、チラシを挟み終わった後に、ビニールで新聞を包む作業が追加されます。

チラシの厚さは、休祝前日になると増える傾向にあり、配達も大変になるのです。
全ての準備が終わった後に、配達する新聞をスーパーカブの後部に積み込みます。

前方のカゴには、スポーツ新聞、経済新聞などの新聞を分けて詰め込んで、配達場所を間違えないようにするのです。

■AM2:30 配達開始
全ての準備が完了した後に、配達を開始します。
朝刊の配達部数は地域にもよりますが、一度におよそ250部~350部になります。

新聞の数が多く一度に積むことが出来ない場合、配達店から距離がある区域については車で指定場所に新聞を送る制度もあるため配達の負担が軽減されます。

■AM5:00 配達終了
配達終了後は、販売店に戻って新聞の片付けを行います。
もし、本来配達するはずの家に新聞を届け忘れた場合は、お客様から店舗に連絡が届きます。

家の立地やポストの位置などで、配達を見逃しやすい家なども出てくるために注意深く配達をする必要があります。
電話があった場合は、区域の配達担当者が新聞を届けてお客様に謝罪します。

■AM8:30 ~ PM14:30 大学
配達が終わった後は、大学に登校します。
新聞奨学生の場合は、基本的に入学する大学近くの販売店に配属されることから登校に困ることはありません。

新聞奨学生は選択できるカリキュラムに限りがありますが、1年次からしっかりと授業を受けていれば無理せずに卒業単位数を超えることが可能です。

■PM15:00 夕刊配達開始
大学の授業を終えた後は、販売店に戻って夕刊配達の準備を行います。
夕刊は朝刊よりも薄く、チラシもほとんどないために配達時間も朝刊より掛かりません。

一度に150部~200部ほどが平均配達部数です。
夕方の時間帯であることから、交通ルールなどをしっかりと守らないと大きな事故に繋がる可能性があります。

■PM16:00 夕刊配達終了
夕刊配達は慣れるとおよそ1時間ほどで終了します。
夕刊配達に関しても、もし配達漏れがあり、お客様から電話を受けた場合は区域担当者が原則として届けることになるのです。

■PM16:30 夕食
夕刊配達後に、販売店の方が用意して下さる夕食を食べます。
新聞奨学生の毎日のご飯については、販売店に任されています。

私が過去働いていた販売店では、毎月1万円ほどの食費を支払う代わりに朝夕のご飯が食べられるという制度でした。
実際に配属される販売店が事前に分かる場合は、確認しておくことも大切でしょう。

■PM:17:00以降
夕刊配達終了後の過ごし方は、日によって大きく変わります。

・明日配達の朝刊に挟むチラシ組みが終わっていない場合は、手伝う
・再度、大学に戻って授業を受ける
・寮に帰宅してリラックスした時間を過ごす

この過ごし方は、自身で必要なものを判断しながら選択する必要があるのです。

元Fラン大学生が教える新聞奨学生のメリット

Fラン大学に通っていた元・新聞奨学生のスケジュール

ここまでは、大まかな生活スケジュールについて説明しました。
次に、元 Fラン大学生が教える新聞奨学生になるメリットを解説します。

●就職活動のアピールポイントになる

新聞奨学生制度を利用する大きなメリットは「就職活動」を通じて感じます。

就職活動における面接を突破するためには、大学のレベルを抜きにして「大学生活を通じて何を頑張ってきたのか」をチェックされます。

新聞奨学生を経験していると、
「新聞店で働きながら学費や生活費を全て自分自身で賄っている」
「毎日の配達をこなしながら学業を両立させている」
など、自身のアピールポイントとして話すネタが作りやすいのです。

私個人も、リーマンショックがあった「就職氷河期」真っ只中で就職活動を行なっていましたが、9社の入社試験を受けた内の5社から内定を貰うことが出来ました。

新聞奨学生を継続することはとても大変ですが、就職活動においては高偏差値の大学を出ている学生に勝つことも夢ではない強力な制度です。

●普段の生活でお金をほとんど使わない

新聞奨学生は、寮費、水道光熱費が全て無料です。
大学の奨学金とは別におよそ8万~9万円の手取り給与と、販売店によっては少額のボーナスも付与されます。

生活コストもほとんど掛からないことから、毎月貰う給与に手を付けずに生活することが出来るのです。
私は、毎月の給与にほとんど手を付けずに車の免許取得の費用に回していました。

お金が掛かりやすい大学生活において、自分が使えるお金があるのは大きな利点と言えるでしょう。

●地域住民の方と仲良くなれることも

私は、大学1年生から4年生の卒業まで同じ配達区域を担当していました。
4年間ほとんど毎日配達を担当していると、夕刊配達時などに声を掛けられることも増えてきます。

「いつもお疲れさん!頑張ってね!」
「今日も学校?毎日お疲れ様!」

地域の方から声を掛けて貰うだけでも、精神的な喜びは大きいです。

他にも、幼稚園のお子さんが配達を心待ちにして窓の前で待っていたり、子どもからご年配の方まで接する機会が増えていきます。

このような地域住民の方とのやりとりが増えるだけでも、毎日の配達が楽しくなっていくでしょう。

元Fラン大学生が教える新聞奨学生のデメリット

地域住民の方と仲良くなれることも

ここまでは、新聞奨学生に挑戦することで得られるメリットについて説明しました。
最後に、元Fラン大学生が教える新聞奨学生のデメリットと解説します。

●教職課程のカリキュラムが取れない

新聞奨学生のデメリットの一つとして、教職課程カリキュラムが取れないことが挙げられます。
理由の一つとしては、教職課程必修科目が夕刊配達時間に被ってしまうことです。

また、教職課程取得には一定期間の教育実習を受けなければなりません。
新聞奨学生の場合、この一定期間の休みを取ることが難しいことから教員免許が取りにくいのです。

そのため、大学で教職課程の受講を考えている方には新聞奨学生をお勧めしません

●サークル活動・就職活動に制限がある

前述したように、新聞奨学生制度は「就職活動」においては有利に働きます。
しかし、デメリットとして他の学生に比べて圧倒的に就職活動を行う時間に制限が発生するのです。

私の場合は、大学が千葉県にあるため、朝刊を配達した後に電車で東京に向かいます。
その後、東京で面接を1社だけ受けた後に、夕刊の時間に間に合うように千葉県に戻る生活をしていました。

企業にアピールする武器としては強力ですが、そもそも受けられる会社数が圧倒的に少なくなってしまう点はデメリットと言えるでしょう。

その他、サークル活動においても制限が発生します。
夜遅くまで活動を行い、飲み会などに参加した場合は、朝刊配達時に飲酒運転になってしまう可能性があるのです。

配達休みなどを利用してスケジュールを組むことも可能ですが、体力的にはハードになってしまうでしょう。

このような、大学生だからこそ味わえる内容が、楽しめないジレンマに襲われることも覚悟をしなければなりません。

●長期休みには営業や集金などを手伝わされる場合も

大学の長期休みには、販売店側も営業や集金などの付随業務を手伝わせる場合があります。
その為、大学に通学している時より忙しくなってしまうことも珍しくはありません。

基本的には学業優先であることから、この部分は販売店の責任者との交渉によって左右されます。
「大学休みの日でも学校で勉強している」というようなイメージを販売店に植え付けることで、付随業務を上手く回避することが出来るかもしれません。

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元Fラン大学生が教える新聞奨学生のデメリット

今回は、元Fラン大学生が教える「新聞奨学生」の概要から、メリット・デメリットなどについて解説しました。

新聞奨学生は体力的にかなり辛い制度であることは間違いありません。
しかし、Fラン大学生でも優良企業の入社試験に合格することが出来る強力なアピールポイントを得られます。

経済的に大学に進学できないが、夢を諦めたくない
学力的に大した大学に入れないが、それでも優良企業を目指したい

そのような方は、ぜひ、「新聞奨学生」制度を検討することをお勧めします。

新聞奨学生制度の詳しい案内は、新聞奨学生ガイドをご覧ください。

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